営業には基本的なコツやマナーの極意がある
●営業は断られたところから始まる
お客様に断られるということは、お客様の話に聞き逃しがあったため、要望をかなえる魅力的な提案が出来なかったということです。
信用できる人が本当にお客様のためになる魅力的な提案をした場合、断る人はいません。
断られるということは、何らかの問題があるということです。
一度でこの問題を把握できないなら、繰り返しアプローチしなければなりません。
断られることで、落ち込む必要はありません。お客様の断りにはヒントが隠されています。
「価格が高い」という断られ方をしたとしましょう。
これは、「あなたの提案は価格に見合うものではなかった」という意味です。だから、安くしないといけないと考えるのでなく、価格に見合う付加価値を説明できる準備をしなければならないということです。
これが「営業は断られたところから始まる」という真の意味です。
もうひとつ、例え話をします。
お客様との会話が上手く続けられない営業マンがいます。
この場合、「オウム返し」が有効だと言われます。
営業「保険のおすすめなのですが」
お客「保険?間に合っています。」
営業「そうですか・・・。間に合っていますか?どちらの保険にお入りですか?」
お客「AB生命です。」
営業「AB生命ですか・・・。どんな保障内容でしょうか?」
お客「死亡1億です。」
営業「死亡1億ですか・・・。」
という具合です。
確かに、オウム返しは会話を継続することができます。
しかし、あまりにも延々とオウム返しをされると、お客様は怒り出す場合があります。これでは意味がありません。
オウム返しは手段であり、目的は
○ お客様の話を聞く
○ お客様の立場で魅力を感じてもらえる提案する
ことです。
●オウム返しから派生したYes-But方式
これはお客様の断りを一旦「Yes」で受けて、「しかし・・・」と切り返す方法です。オウム返しでは売込みができないので、考えられた方法だと思います。
ところが、ここでも「Yes-But方式」という手段が目的化してしまっている場合があります。つまり、お客様が話している間に、「But」として、応酬する内容を考えてしまうのです。もし、お客様の結論が話の後半にきたなら、「しかしですね・・・」と応酬した論点がずれてしまいます。
お客「価格が高いと思うよね。もちろん、AやBの機能が充実していたらいいんだけど、うちにはこの機能は必要ないしね。だから、価格に見合うサービスが欲しいよね。」
営業「そうですね。価格が高くお感じになりますか。しかし、当社にはAとBという機能がありまして・・・」
いかがですか?
お客様はサービスの充実について話しているのに、営業マンの反論は価格や機能に抜いています。
ありがちな風景ですね。
このタイプの営業マンは、「早とちり」「そそっかしい」という評価をされてしまいます。そそっかしいと評価された営業マンに対して、「この人はわたしの話をよく聞いてくれている」とお客様が思うでしょうか?
また、聖徳太子でもない限り、人の話を聞きながら、応酬話法を考えるなんてことはできません。当然、聞いている間に考えているのですから、しっかりとは聞けません。
オウム返しはお客様の話を聞く手段です。オウム返しをすればいいというものではありません。
「Yes-But方式」も手段です。反論が先にたつと、お客様の話を聞いていないという印象を与えます。
いかがですか?
これまであなたが学んだ営業やマーケティングのノウハウやメソッドはすべて、
○ お客様の話を聞く
○ お客様の立場で魅力を感じてもらえる提案する
という目的に対する手段ではないですか?
こう話すと、ダイレクトレスポンスマーケティングの手法を盾に、反論される方がいるので、先に話しておきます。
反論とは、
「お客様に問題定義をして、興味を持たせる文章を書ければ売上が上げられる」というものです。確かにお客様の好奇心をくすぐり、反応せずにいられない提案ができればモノが売れるかもしれません。しかし、お客様が何に好奇心を持つのかがどうしてわかるのでしょうか?お客様が何に魅力を感じるのかを知ることができるでしょうか?まさか、勘というわけにもいきません。
そうです。お客様に聞くしかありません。
提案内容にしても同様。「これなら魅力を感じるだろう」と売り手の思い込みで作った広告は大抵上手くいきません。仮に一度目は成功しても、次回はいかがでしょう?
結局、お客様の話を聞き、相手の立場に立った魅力的な提案をしなければならないことはおわかりですね。
このような営業の基本的なコツやマナーの極意を学んでいきましょう。

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